2012年1月7日土曜日

なぜ買い直すことが環境保全になるのか

土木構造物は滅多には造り替えることができないので,メンテナンスで少しずつシステムをより良いものに「更新」しながら使っていただいている。と思っているのだが。また,携帯電話の OS も,パーソナルコンピュータの OS も,各種市販ソフトにおいても,基本的には無料の「更新」で機能を維持あるいは向上させることを努力している。
なのにである。自動車はどんどん買い直せという国のメッセージしか聞こえてこない。更新するよりも廉いのかもしれないが,買う方としては完全にもう一台分の出費が避けられない。自動車だけではなく電気製品もそうだ。そうそう,学生さんが建築志望になるきっかけの一つに「云々 before after(and が抜けているし)」という番組がある。あれも,放送開始時の数件を除けば,ほとんどすべて「改築」である。少なくとも「更新」ではない。土木構造物だって「改築」できるんだったら,よほどいいものができるのは火を見るより明らかだが,それをしてはならない。
やはり,どこかおかしいとしか言いようが無いのだが。国も増税しか言わず,役人は経費節減はしないまま国債発行を口に登らせる。どこかおかしい。しかもである。環境対策が十分で無い自動車は,わが国では廃車になったとしても,それが他国に廉く流れてそこの環境を破壊し続けている。それを手伝っているのが,新車購入を奨める企業や国なのだが。そうそう,それを金のやり取りで解消しようという案もあったが,それもやっぱり全く理解できない。