2012年1月21日土曜日

「土金」とは靴を脱ぐことらしい

前の研究室の床が OA 床になって,絨毯(といっても化繊だろう)タイルが貼られたとき,多くの研究室が土足禁止にした。靴を朝はいたら帰宅するまで脱ぐのが嫌な僕は,その部屋には極力行かないことにしていた。誰が履いたかわからんスリッパを履かされるのは嫌だったから,靴下履きで歩くこともあった。ところがである。上履きを使う研究室の教員は,その上履きのまま便所に行ってくるのである。おぉ,気色悪ぅー! なんじゃこりゃ。まるでちぐはぐであり,靴を脱ぐ日本の習慣とはどこか違っている。昨今どちらのお宅にうかがってもトイレにはスリッパがあるが,日本古来の風習としてトイレはどういう扱いだったのだろう。きっと素足で入ったんだろうなぁ。
したがって,自分の研究室は上履き禁止にした。それなのに,ここに来る学生や教員が靴を脱ぐのである。そこで「日本の『いい』習慣にならって行動せよ」と言って,靴を履かせていた。誰も理解してくれなかったが,靴は履いてくれた。
近頃ある TV CM で宴会シーンがあるのだが,スーツを着た社員と上司がスーツを着て,靴下履きで乾杯している。スーツを着て靴を履いていない光景に違和感を強く感じてしまう。靴を脱いで入る部屋なら上着とネクタイも取ったらどうか。極めておかしな習慣である。西洋の風習では,靴を脱ぐのは下着姿になるのと同じとかいうことで,エリザベス女王様がおいでになって和室に上がるときにどうするか,という記事を見たことがあるが,どうしたのかはそのうち森先生の奥様に聞いてみよう。確かニュースでは靴は脱いでおられたのだが。