2011年7月24日日曜日

産地を明記して風評被害を増やそうってか

牛肉の汚染発覚の後,インタビューで「少なくとも産地を明記して欲しい」という消費者の声が出ていた。つまり,このおばちゃんは,「福島」とあれば,それが福島のどこであろうと何であろうと買わないわけだ。あるいは「福島」と「宮城」の違いも分からないおばちゃんの場合はついでに東北地方産はすべて買わないわけだ。「仙台」が「宮城」の県庁所在地だと知らない九州人が少なくないかもしれないことは,出身者としては容易に想像できる。あの下品な「チームドラゴンのリーダ」がいみじくも発言した通りだろう。「仙台」が「岩手」や「青森」にあると思っている九州人もそんなに少なくないのではないか。なにしろ「宮城」も「岩手」も県庁所在地が「宮城市」「岩手市」ではないのだから。風評被害は産地明記で益々大きくなる運命にあるように思えてならない。
「人の噂も七十五日」とは言うけれど,一度駄目になるとなかなか元に戻らないのが風評なり噂である。本学工学部は一時期,入試における英語の比率を下げていた。そのころの学生には「英語が苦手なので東北大を」と明言する者がいた。それが10年以上経った今でも,英語の能力は他大学学生よりも低いように感じる。この入試は自業自得ではあるが,風評被害は一番厄介である。