2018年3月12日月曜日

お役所の日本語

    通常のものとは違うということが,ここ数年の役人さんの答弁でわかったわけだが,書き換えて「いけない」ものの「変更」が「書き換え」だとおっしゃるようだ。同じ日本語が公用語なんだが,法律的な制約を受けるかもしれない役人さんの言葉と一般人の言葉とは違うわけだ。確かに鹿児島弁も日本語だが,それを役所では使うわけには(おっと,使っているかも)いかない。窓口で「あったらしかぁー」とか「んだもしたん」とかは禁句だろうなぁ。ま,TV で今盛んに報道されているような難しい微妙な事案について何か書くのは問題があるかもしれないので違う例を用いるが,役所(大学事務も含む)からの文書で,例えば『ある書類を提出する期限が 3 月 15 日』だったとき,ほぼすべての公式の事務書類では「3 月 15 日まで提出すること」となる。素直に受け取ると,提示された本日から 3 月 15 日まで毎日のように提出し続けなければならないのだ。これはたいへんなことだ!と思ったものだ。しかし,彼らの意図を,僕が正しいと思う日本語で表現すると「3 月 15 日まで『に』提出すること」になる。これなら,提示された本日から 3 月 15 日までに一回だけ提出すればいい。適切ではないかもしれないが,英語の `till' と `by' の違いだ。だから,今問題になっている文書でも,その文書の表現ではなく本意を議論すべきなのだが,役所側には,自分の将来を棒に振ってでも内部告発をしようとする人はいない(某朝○新聞の記事になった情報提供者はその内部告発者ではあろうが)のだろう。そう思うと,昨日某番組で披露された福島原子力発電所の事故直後の東京電力の技術者や,東北地整のノンキャリアの方々には国民栄誉賞をあげたいくらいだ。おっと,直接は関係ないか・・・だんだん意味が変化してきてしまったぜ。