2012年2月4日土曜日

節約は大学でもできる

朝日新聞に私立高校教諭の頼富雅博氏が,大学の学費を下げる努力を大学当局はやるべきだと主張している。
大学の運営費交付金は毎年 1% ずつ下げられている。そして,研究費は外部組織から得るように指導されている。もちろん実用性等の観点から,基礎的な学問には外部資金は得にくいから,やはり学生さんからの支援で研究をせざるを得ないものもある。しかし,特にこの震災後,研究費を節約せよという声は内部には全く無いのも事実である。仕分けをされたときは,学長や総長・ノーベル賞受賞学者が TV にまで出て研究費削減に反対をしたのだが,震災支援のために例えば 5 年間は研究補助を半分で我慢しようという声は全く出てこない。それどころか,災害の研究をもっとやらないといけないという概算要求を出し,役所がそれに満額回答に近い対応をしている。被災学生の宿舎を on campus に造るための経費を計上している。大学が本当にこれでいいのだろうか。
裏の噂には,いろいろ灰色なことが出てくる。同じテーマで二つ以上の外部資金を得てはいけない規則の資金を複数得ているといったこともある。これは,その資金を出す側の不勉強と怠慢が主原因ではあるが,申請する側も遠慮というものをしたらどうなのだろうと思ったりする。孔子の時代のように仁義を我が国でも説く必要が生じ始めているのだろうか。前にも書いたが,文部科学省が支援すべきテーマの質と,その他省庁がすべき質は異なるべきである。しかしそうはなっていない。