2011年5月14日土曜日

20 になるまでに酒は飲めない。日が沈むまで掃除を終わらせる。

大学でも用いられている文部科学省の言葉使いで変なものがある。その代表は「まで」だろう。ある書類の提出が求められる。すると「*月*日まで提出せよ。」となる。英語にすると `till' だ。おかしいだろう。`by' だろう。おかげで毎日毎日同じ書類を出し続けなければならないのだ。受け取る方もたいへんだろうが,出すこっちもたいへんだ。
もう一つマスコミも使う変なものがある。「に」と「には」だ。例えば『直ちに害はない』という見出しだ。他にも TV のアナウンサーが読むものでも多用されている。これは確信犯的に使っているとすると「すぐであっても害はないから,未来永劫害はない」と読むことができる。そう解釈しても間違い無いように思うのだがどうだろう。しかし,本文を読む限り,これは「直ちに【は】害はない」という見出しと解釈すべきであって,「すぐには害はないけど,これを続けると危ないよ」という意味で使っているように判断できる。こういった微妙な区別がそもそも国語にはあったような気がする。言葉は生き物らしいが,意味が正しく【は】伝わらない使い方をマスコミはすべきではないと思う。
似たようなもので学生さんも使うものに「ため」と「ために」がある。「**を調べるため,**の割合を変えて配合・・・」でしょうか。これは「ために」だと思うのだが。「**が閉鎖されているために,**を使わずに・・・」こっちは「ため」だろう。何がどう違うか,うまく書けないが・・・「ために」は目的,「ため」は原因・・・だと思っている。