2018年2月2日金曜日

入試ミス

    京都大学もやってしまった。実は,高校の物理と大学の仕事上の物理とは全くといっていいくらい共通点が無い。だから,入試問題を一題 20 分で解く(受験生はそういう時間配分だ)ことができる理学部・工学部の教員は存在しない。1 時間以上かかるか,高校生の知識だけでは解けない方法を使うか,あるいは解けないかだ。そういう教員が作るのが入試問題だ。複数人で複数回のチェックしても,結局は解き方がわからないから模範解答をチラチラ見ながらになってしまう。だから作題者がある条件を無意識に課してしまっているような問題の場合は,チェックする教員もそれにつられてしまうことはありがちだろう。そこを克服するべきなのが担当者だが,高校の物理に精通している教員は数少ない。僕が経験したときは,高校の物理の教科書を作っている先生と一緒だったから,幸い問題は生じなかった。でも,入試が終わって予備校の回答と評価(良問だという)が出るまでは不安で仕方がなかった。