2011年12月18日日曜日

最近の学生さんの安全率 = 1 以下?

大学の教育体制は高校までとは違う。自分で自分を律して,自分でスケジュールを立てて,それに従って成果を挙げていくのが正しい道である。さて,紙で橋の模型を作ってそれが支えられる重りの大小で競争しようという研修を実施している。冬セメスタの科目なことから,10 月末までに説明を終えて,模型を作るための余裕をみて 12 月初旬に重りを載せることにしている。10 月 20 日までに説明して 12 月 10 日くらいに実験をするようにすれば,6 週末くらいはあるから模型を試作するのに十分だろうと思ってそういう日程にしてある。
果たして・・・
来週実験をしようとするある日,学生さんから「課題は何でしたっけ?」とか「いただいたソフトが動かないのですが」とかの質問が来るのである。初めてやる事業に自分の能力でどのくらいかかるかわからないというのが,社会に出て接する仕事だ。その予行演習を大学ではやっていることになるのだが,1 週間でいいものが作ることが可能なのだろうか。本当にそう思っているとすると,ちとまずいと思うのだが。もう大学でまともな教育はできなくなっていると感じる今日この頃である。

2011年12月17日土曜日

OS メーカーなんだから・・・

Visual BASIC が無料配布になった。何故か ac.jp のメイルアドレスでは登録できないため(契約書を詳細には読んでないため),プライベートなアドレスを使用して登録した。しかし,コンパイルしたバイナリが,やはり他のデフォルトのコンピュータでは,ある種のライブラリを追加インストールしないと動かない。cygwin でコンパイルしたものが,そのライブラリを必要とするのは仕方がない。しかし,MS 社は OS のメーカーである。その OS の標準ライブラリで動くようなバイナリをどうしてビルドできないのか。これでは,利用者を増やすことは難しいのではないか。
昔作ったバイナリの場合は,ライブラリと一緒に配布して,標準設定のコンピュータ利用者にも使ってもらえた。もっと昔のは,そのバイナリ単体で今でも使える。最新のは,どうなんだろう。やり方は今のところわからない。配付可能なライブラリがあるのであれば,最初からそれを OS に附属させておけばいいのではないのか。そうすれば,その OS を使うユーザは,プログラム開発も MS 社のもので行う可能性は高いだろうに。現状では,個別にダウンロード・インストールが必要だ。通信費もかかるし,それは MS 社の収入にもならないのだが・・・
もうひとつ! 自宅で作成したものを大学に持って行ってみたところ,FORM や各 Box 等の見た目が同じにはならないのだ。うぅーん。とても MS 社らしい結果だが,困ったものである。だから評判が悪いのにねぇ・・・インストールされているフォント等の都合(フォントサイズでビルドするのが最も違いが少ないのだが)のように見えるが,あのスライド関連ソフトでも相変わらず文字化け等が頻繁に生じる。

2011年12月11日日曜日

スポーツ応援

北朝鮮でのサッカー試合時の事情は,彼らからしたら今も戦時の敵国なんだろうが,戦争中であっても相手国の国歌・国旗には敬意を表することになっているのではないかと思ったのだが・・・微妙な内容になるとまずいのでこのくらいで止める。
さて,女子バレーボールもそうだが,日本チームのサービス時の声援と,相手国の場合との差や,試合中の声援というのは,僕はあまり好きになれない。声援というよりも,相手への威圧になっているような場合があるからだ。ゴルフのように,プレィヤーが動作に入ってボールが生きている間は静かにしたらどうなのか。ボールが死んだ段階で応援なり声援を送ればいいのではないか。
高校野球のバッター塁走中のガッツポーズは以前は禁止だったが,もうやり放題だ。相手に対する敬意というのがまずあって・・・というのが日本の文化だと聞いたことがあるのだが,こういうところだけグローバリゼーションを是認しておいて,経済・政治上ではそれに抵抗しても,説得力は無いのではないか。

2011年12月10日土曜日

バックライト:どんどん贅沢になっていく

先日,電子メモを購入した。手のひらに乗って,タッチペンで書き込み,99 枚分のメモが保存できる。注文時に既購入者のログを見たところ,暗いとか重いといった書き込みがあったので多少心配していたが,届いてみたら,いつも使っている電子辞書程度の明るさだし,150 g 程度で,いつもポケットに入れているわけではないので十分な軽さだと感じた。何故ネガティブな書き込みが多いのかなぁと思っていた・・・
同じ週のゼミで,携帯電話の充電の話になったので,2 週間に一回と発言したところ,全員に驚かれた。皆さん,二日程度で充電が必要で,部屋にいる間は充電器に置いたままにしているとか。で,再度,あの電子メモのログを見ると,バックライトをつけると 2 日くらいで電池が無くなるので,それを無しにして 2 ヶ月くらいの寿命を確保しているらしいとの発売社情報の書き込みがあった。
そうなんだぁ! 世の中の人たちは,もっと明るい液晶画面に慣れてしまっているから,こういうネガティブな書き込みが多いのだということがわかった。あの震災後の節電云々の盛り上がりはやはり単なる言葉だけだったのではないかと実感した次第だ。日本は極端だ。節電だというと廊下の電気を昼間は消してしまって,すれ違うまで相手が確認できずに挨拶が遅れる,かと思うと,事務室や公共の場はもちろん自宅の電灯は,アメリカのそれに比べたらものすごく明るい。目の色素の関係もあるでしょうが,日本も,もっと暗い人生でもいいのではないでしょうか。アメリカの下宿が暗いと感じたのは,着いて一ヶ月程度だったですよ。

2011年12月4日日曜日

ざんがいがさんがいにちらばっている

一階(いっかい)でエレベータに乗る。研究室は 13 階だ。ボタンを押す。しばらくすると着いてドアが開く。するとエレベータがしゃべる・・・「じゅうさんがいです」と。ほぉー,じゅうさんがいなんだ。忘れ物を思い出して 4 階まで降りることにした。ボタンを押す。しばらくするとドアが開いて「よんかいです」。あ,違った 3 階だ,面倒だからこのままエレベータで行こう・・・で,3 階に着く。エレベータが「さんがいです」。
うぅーむ。どういう規則なんだろう。他はすべて「かい」のようだ。ま,「ごがいです」とは言わんだろうなぁ。
さて,ドアが閉まりかけているエレベータのドアのセィフティ・ノブを押して開け,乗り込んだ。するとエレベータがおせっかいにも「かけこみ乗車(だったかな?)はおやめください」と。本当にムカッときましたよ。相変わらず瞬間湯沸かし器だねぇ,俺は。と思ったが,別にかけこんだわけではない。ゆっくりと歩き寄ってから,閉まりかけているドアを止めたのだ。ボタンよりもノブの方が大きいから確実だ。本当にムカッと来ましたよ。ちょっとだけ強くたたいたのは間違いないのだが・・・

2011年12月3日土曜日

予定を組むこと・・・必ずしも前向きではないが

先日の TV 番組では,建築家の安藤忠雄氏が中学校で講義をした。ネットで検索すると嫌いな人が多いようだ。あの打ちっ放しのコンクリートは僕も嫌いである。が,それは好き嫌い(自分の家があぁだったら嫌だというくらい)の問題なので,どうでもいいことだ。山口瞳さんのご自宅は打ちっ放しだったかな?
その授業中に,最初にヨーロッパを訪問したときのこと等に関連した質問が中学生から出たのだが(中身は忘れた),関連して,「これから何をするか。今日何をするか。将来何をするか。ということを常に考えるのが必要」という彼の発言には賛同する。特に,卒論のために研究室に配属された以降の大学生および大学院生は,自由に自分の生活時間を設計できる。大学に就職した教員も同様である。このとき,やはり一番大事なのは,まず「明日は何をやるか,どの問題を潰してやるか,どういうアプローチをしてみようか。」ということを頭に思い描くことだ。もちろん紙に書く(今は,携帯の電子メモもあるから便利だが)のがいい。これを毎日・毎週やることによって,自分の仕事の目的意識が保てるので,象牙の塔と揶揄されようと,誰も資金援助してくれなくとも,自分の好奇心を満足させるような研究を遂行できる。否,そうしないと遂行できないだろうと思う。
ところがである。「今日はこれをすればあれが解決するぞ」と意気込んで大学に行き,手を動かし始めた途端に「あ,これは先週やったのと結局は同じだ,駄目だ」となったときが困るのである。その日は,もう何も手につかない。ま,しかし,それが人生だ。