2011年12月3日土曜日

予定を組むこと・・・必ずしも前向きではないが

先日の TV 番組では,建築家の安藤忠雄氏が中学校で講義をした。ネットで検索すると嫌いな人が多いようだ。あの打ちっ放しのコンクリートは僕も嫌いである。が,それは好き嫌い(自分の家があぁだったら嫌だというくらい)の問題なので,どうでもいいことだ。山口瞳さんのご自宅は打ちっ放しだったかな?
その授業中に,最初にヨーロッパを訪問したときのこと等に関連した質問が中学生から出たのだが(中身は忘れた),関連して,「これから何をするか。今日何をするか。将来何をするか。ということを常に考えるのが必要」という彼の発言には賛同する。特に,卒論のために研究室に配属された以降の大学生および大学院生は,自由に自分の生活時間を設計できる。大学に就職した教員も同様である。このとき,やはり一番大事なのは,まず「明日は何をやるか,どの問題を潰してやるか,どういうアプローチをしてみようか。」ということを頭に思い描くことだ。もちろん紙に書く(今は,携帯の電子メモもあるから便利だが)のがいい。これを毎日・毎週やることによって,自分の仕事の目的意識が保てるので,象牙の塔と揶揄されようと,誰も資金援助してくれなくとも,自分の好奇心を満足させるような研究を遂行できる。否,そうしないと遂行できないだろうと思う。
ところがである。「今日はこれをすればあれが解決するぞ」と意気込んで大学に行き,手を動かし始めた途端に「あ,これは先週やったのと結局は同じだ,駄目だ」となったときが困るのである。その日は,もう何も手につかない。ま,しかし,それが人生だ。