2011年3月6日日曜日

センター入試要りますか? そのニ

センター試験は廃止し,大学受験の機会を増やす方が受験生にも望ましいし,大学にとっても(最終的に卒論や大学院で研究を支援してくれるポテンシャルを持った多様な学生を獲得できる意味から)望ましい。一期二期校というのに抵抗があるのであれば,例えば国立大学法人は 3 日程(2 月の第 2, 3, 4 週末の ABC 日程)で本入試を実施することにし,各大学には毎年ランダムに(同じ大学が2 年連続で重複日程にならないように!)その 3 日程を割り当てる。希望の 3 大学が 1 年目に重複した場合であっても,2 年浪人すれば受験が 1 回は可能になる。その代わり,一旦入学手続きをした大学では 3 年間は自らは退学・休学ができないようにして,複数の大学には在籍できないようにする。もちろん入試検定料金は今の 2/3 には少なくとも下げる。
細かい点ではたくさん問題があるのは容易に推測できるが,そもそも大学受験というのは競争であってしかるべきだ。受験戦争が悪だとしたのは,受験生本人ではなく,遠くから眺めていた教育評論家ではなかったか。高校の教諭ですらその戦争に乗り切るための必死の仕事をしてくださっていた。大学卒業時の就職が競争なんだったら,大学受験の方も合格安全率を上げておく必要は無いのではないか。実は,研究(卒論)では知識が大事だ。つまり,インターネットに相談することなく,頭の中でいろいろと数式をいじる能力だ。そのためには詰め込み作業が若いときには必須になる。
実はもう一つ実現して欲しいことがある。高校卒業の生徒を就職で優先してあげた方がいいのではないかということだ。大衆化した大学とは言え,最高学府に半分以上の高校生が合格する必要は無いのではないだろうか。例えば,大会社の課長あるいは部長補佐になることができる人数比率で定員を決めてもいいように思う。そうなると困るのは大学だ。「合格者が減る→学生定員が減る→教員定員が減らされる」という決まりがあるからだ。さぁ,どうしましょう。で,就職できるのは高校卒業の生徒か,大学院の修士課程の学生のみで十分だろう。学部卒業では今や知識レベルが 30 年前の半分以下だし。