2010年12月19日日曜日

物理的な意味

米国で学生していたときによく耳にしたし,たいへんお世話になった M 先生もおっしゃっていたが,例えば講演会などで何か質問しなければいけないとき,よく「**の物理的な意味は何?」というのを使う。僕は今でも使っている。本当にわからないときはもちろん,礼儀的に何かを発言しなければならないときに便利なのだ。しかし,数理モデルの勉強や研究をしていると,やはり物理的な意味というのが大事だし,理解するためにも必要な情報である。
僕のところの最近の土木の学生さんは,しかし,この言葉が嫌いらしい。というのも,工学部で勉強するために入学してきてはいるものの,嫌いな科目は「数学」「物理」「英語」だからだ。しばらく前には「東北大は英語の配点が低いから受験した」という学生もいたくらいだ。いま学内の事情があって,英語で応用数学を教えている。「物理」現象をモデル化して解くための「数学」的手法を「英語」で教えている。だから学生の授業評価はそれはそれはもう滅茶苦茶だ。この三つがすべて嫌いな人が土木技術者になって,どうやって世界で創造的事業に従事できるのか心配な今日この頃だ。ま,僕の知ったこっちゃないけども。