2012年6月3日日曜日

大学教員は倫理観が低い

本学工学研究科の入試で問題漏洩があった。本人は,そのレベルではなかったと表明したと記憶するが,処罰された。ここがまず問題である。そしてもう一つの(多分本学特有の)問題は,その後作題者から誓約書を取ることを議論し始めた(一部実行済みなのが悲しい)ことである。とても恥ずかしいことだと思う。つまり,本学工学研究科の教員は倫理観が他機関の教員に比べて非常に低いので,誓約書で防止しようというのだ。しかしだ,今回の本人の表明を見る限り,誓約書制度に意味が無いことは火を見るより明らかである。本人は悪いことをしていないと思っているのだから,誓約書を書いていたとしてもこの人は同じことをしたであろうからだ。
他大学に勤めたことがないからわからないが,この大学には変なところがたくさんある。どこの成人式で「私は犯罪は犯しません」という誓約書を取るというのだろう。当たり前のことを敢えて誓約書にする文化の存在意義が理解できない。もし今回の誓約書が実行に移された暁には,本学の新任教員は「セクハラ・パワハラをしません。」「某総長が行って認めたような論文二重投稿はしません。」「通勤時のバス等でわいせつ行為はしません。」「校費の違法流用はしません。」「構内では喫煙しません。」・・・と,山ほどの項目を記した誓約書に署名させられることになるんだろうなぁ。
でも,確かに,科学研究費や運営費交付金を違法に使った報告も山のようにある。やはり大学人は非常識なのだろう。非常識でないと研究なんてできるわけがないという意見もあるが・・・