2017年1月21日土曜日

センター試験問題の良否

    今まであまり気にしてなかったが,今年の成績平均表が新聞に出ていた。平均が 60 点未満なのが,国語・世界史A・日本史A・地理A・倫理・数学I・化学基礎・化学・地学・英語リスニングだ。
    中学・高校と歴史も政治・経済も学年最下位だった(平均取れなかったという生易しいレベルではないぞ! ほぼ零点だったという)僕に言えたことではないが,この結果は,A) 問題が悪い(出した問題の六割程度は身につけていて欲しいという考えには基づいていない悪問)か,B) 生徒のレベルがかなり低いか,のいずれかだろう。普通の人達は B) だと思っているかもしれないが,もしかしたら A) ではないだろうか。もう問題は手元に無いからわからないが,リスニングだけはちと変な問題だと感じた,と以前書いた。
    もし A) なら作題者を再教育する必要がある。というのも,この試験結果が大学に入学する上で何ら参考にならないからである。本人の能力とは無関係に,変な問題・奇問・悪問を出して点数が悪いだけだからだ。そして,このままなら「資格試験」にもならない。もし B) なら,やはりこの試験を「資格試験」として捉えるべきだということになる。どうせこの点数で予備校による大学の(無意味な)序列化が公開されてしまっているし,「資格試験」にすることのどこが悪いのだろう。センター試験成績を見ながら大学を決めるというのは本末転倒でしかない。難しいところにチャレンジする。駅弁大学であってもやりたい研究をしている教員がいる大学を選択する。それでいいはずだ。
    「資格試験」にした場合は,指定した科目合計の平均が 60 点以上なら一般入試を受けることができるとすればいい。どうせ,センター試験成績と一般入試成績との相関はほとんど無いからだ。