2015年4月11日土曜日

総長に裁量できるか

    先に書いたような文科省の交付金の配り方の改悪に加えて,今度は総長裁量に現在の交付金の 30%を追加するようにという指示があるそうだ。これで交付金は,光熱費だけに消滅してしまうかもしれないとのこと。本も買えない・出張もできない・学生実験もできないという状況が目の前にあるらしい。そもそも,総長一人が予算配分を裁量できるかという問題がある。取り巻きに影響を受けたらもう終わりだし,そういう取り巻きが以前いたという噂もある。米国のような競争社会ではなかったわが国にも競争は必要なのだろうし,公平にする必要は多分無いが,例えばどの部局で何が必要かという判断を総長が,あるいは取り巻きができるとは思えない。私立の単科大学ならまだしも,国立の元帝国大学くらいの規模で,そういう判断が総長にできるとは思えない。申請を部局から出したとしても,その中身を理解して順番を付けることすら不可能だと思うが,どうだろう。逆に,札びらを見せて大学改革をせよというのも下品の極みである。入試改革等,文科省は改悪しかしないつもりだろうか。