2012年3月17日土曜日

教育論は誰でもぶてて誰も正解が言えない

朝日社会部の仲村和代氏が,「秋入学はいいことだが,秋だけ春だけがよくない。米国等のように学期途中でも入退学が・・」という趣旨(だったかな?)の論説を出した。もっともである。我が大学でもセメスタ毎に講義内容が完結する改革をかなり前に実施した。米国のように,『成績が 2 学期続けて「平均で良未満」ならその学期で無条件退学』とした上で他大学から各学期末に編入学できるのは,学生にとっても教員・大学にとってもいいことだろう。しかし,米国では入学試験が無いから学期毎の編入学ができる。また退学した学生を引き受ける他大学もあるのだろう,全く知らないが。
我が大学では,大げさに言うと毎月あるいは毎週入試がある。そのくらい多い。学部と大学院を合わせると,春入学試験に若干の秋入学試験・高専短大編入試験・推薦入学・留学生特別コース入試選抜・GCOE 等の専攻毎の入試選抜・AO II 期から IV 期の入試・学士編入学(残念なことに門戸を閉ざした学科があるが)と,既に 10 個ある。ほぼ毎月に相当している。特に学部の春入学のための試験問題作成は,まず素案を考えるのに一ヶ月間毎週末に徹夜をし,それから査読をして,印刷して間違いを正して完成させるまでが 4ヶ月くらいかかる。これを秋入学者に対してもやろうとすると,作題委員(誰でもやりたい仕事ではないことから集中する可能性有り)は一年中入試問題のことを頭の中に入れていなければならないという,異常な特異なストレス状態になる。間違いなくウツになるだろう。
しかし,学期毎の退学はお互いにとっていいシステムだと思う。これが僕が学生のときにあったら,今,こんな苦しい仕事はしないで済んでいるかもしれない。呵呵。