2022年1月22日土曜日

試験問題の定型化

 共通テストの数学の平均点が過去最低をさらに更新。試験監督をしたとき以外で問題自体を確認したことは無いが,毎年ワンパターンの問題を出し,予備校が解き方を覚えさせるようなことがあったとすれば,当然起きることだ。珍しく応用問題を出したのではないのだろうか。
 担当する大学院入試問題でも毎年違う問題担当になるのが嫌だったが,同じ科目では前年度の問題とは観点を変えて出すようにした積もりだ。専門科目の試験でも,どこからか過去の回答を入手して(過去問は出回らないように回収していたから),それを覚えるという学生が毎年数名いた。だから違う問題の答を堂々と書いて提出するのだ。高校まではそれでよかった(否,高校の数学も難しくてたいへんだったという記憶しか無いが)かもしれないが,勉強の仕方までがワンパターン化しているのか。西野先生がいつもおっしゃってたのは,いい問題はそんなにたくさん作れないということ。だから過去問に似た問題になってしまうから,過去問を流布しないようにして欲しいと学生には言っていた。作題ってのはとても難しいからねぇ。でも,NU で受けた講義の中間・期末の問題はとても工夫されていた。過去問と同じのもあったのかもしれないが,そういうものの入手はできなかったからわからない。学生の実力を測る問題を作るのはとても難しいが,ワンパターン化は避けないと駄目だろうね。