2021年12月8日水曜日

学歴フィルター

 今朝の TV のニュースに出てきたのでちょっと調べて驚いた。どうやら偏差値で大学を分類して,上位か下位かで高学歴か低学歴かを区別するという。じゃ,高卒は超低学歴なのか。誰がこんな定義を始めたのだろう。ちょっと前のネットの朝〇新聞に,高校受験にも偏差値が使われているらしいと知ったが,そこには「偏差値は高校の価値を表していない」と明記してあった。ところが大学は違うらしい。そもそも偏差値は高校生一人一人の何か特殊な模試か何かの点数だが,それが大学に付けられる。昔の予備校予測 B ラインとか C ラインに相当するのだろうか。そりゃ,その大学の合格時の最低ラインか入学確率中庸ラインじゃなかったか。それで大学の価値,卒業生の価値を差別する。大学 4 年間で学生は伸びないということか。別のネット記事によれば,企業がそのフィルターを採用時に使っているらしい。やはり大学 4 年間では若者の能力は伸びないと考えているのだろう。なら,企業で新人教育や研修をしても伸びないはずだが実態はそうなのか。逆に,東北大卒でも仕事ができないと,昔,その会社の知人の事務職員から苦情をもらったことがあった。彼らも伸びないとすれば,このフィルターは機能していないし,新人教育も役立ってないことになる。まして OJT なんて期待すべくもないわけだ。本当にそういう世界なのか。現場見学では,いろんな大学卒の技術者とお会いしたが,何かそういう技術者としての質の違いを感じたことはなかった。彼らはそのフィルターを通った人達だったんだろうか。理解不能だ。
 また同じニュースに出てきた未知の言葉「大東亜」。どうやら大学の価値のランクらしい。調べると「マーチ」というのもある。本質的な教育や研究のレベルとは全く関係が無い偏差値によるランクのようだ。前者のある大学には昔,世界トップクラスの研究をしている知人の教授がいたし,後者には多くの立派な研究をしている知人の教授がいる。こういう意味の無い差別を信じる企業も企業だが,高校生のときからこういう差別を信じるようでは,大卒者の未来は暗いということか。高卒者にとっては真っ暗。どちらもいないと仕事にならんのに。