2021年3月2日火曜日

チョークと黒板

 新聞に羽衣チョークの話があった。懐かしかった。昨今はスライド利用の教員が多くなった。研究棟の建て替え時に,多数決でホワイト・ボードになったが,使いにくくてたまらなかった。ボードの反射のために端に座っている学生は読めないから,左右端の 30cm くらいは使えない。黒板でも同様だが,まだ書ける領域は広い。また,マーカーは 90 分で半分以上無くなるくらいの低性能。講義始めに細かった文字が,講義終了時には太くなる。手が汚れない? まさか,指は汚れる。白い綿パンにもインクをつけたが取れない。チョークなら洗えば済む。チョークと黒板より優れた点は,粉が出ないことだけ,というのも嘘で,量は少ないがマーカーのカスは残っている。結局,黒板を使わない教員の多数決で決まったという矛盾だらけの選択だったと思う。板書をする教員は全員黒板派だった。
 スライド利用して,部屋を半分くらい暗くして,スライドそのままを印刷して配る。学生は教員の話をその紙にもノートにもメモしない。どうやら最近の学生の瞬間記憶能力はかなり高いと推測しているが,本当だろうか。