2014年3月22日土曜日

論文の書き方をどう教えるか

    *日新聞の投稿欄で誰かがその必要性を説いていた。僕は教えている。60 分だけだが,本多氏の名著(本多氏自身のことはさておいて)を説明している。この最初の 100 ページを読むだけで,日本語で書く科学論文はとても良くなるからだ。教職員の助成金申請書の A4 半分程度の文章でも,きちんと書いてあるのは 20% くらいではないだろうか。今年度は業務として若手の数種類の申請書案を読ませてもらったが,ほぼ 100% 駄目だ。LaTeX で書けば,魂=本文(本学工学部のある先生の常套句)が込められるのだが,ワードプロセサだといい文章は書けない。手書きの方が多分もっとよくなる,という話はさておいて・・・
    本多氏の著書にもあるが,小学校から高校までの国語で「文章の書き方」は教えてくれない。論理的な文章をいくら読んでも,自己流だけではうまくならない。昨今はそれを英語にしろという無茶な要求まで加わっている。学生さんや若手教員の英語の口頭発表は意味がわかりにくい。動詞と名詞がごちゃまぜ,生半可の海外経験だと不要な常套句が挿入される。You know. とか I mean. だ。4-letter words でないだけましだが。教員会議(もちろん日本語)でも,わかりにくい発言も多い。それを学科長が聞いてきて学科で披露すると,もっとわかりにくくなっている。なぜだろう。