2013年1月14日月曜日

教養教育

ドイツ語で覚えているのは,例えば,今井先生の「5 月」や北ドイツの天気とラテン系の人間の性質とか北杜夫氏のペンネームの由来かとか・・・きっと,語学という学問としては全く無用な知識だけである。でも,今も 1 から 100 くらいは言えるし,How are you? See you again. Thank you. How much? くらいは言える。だもんで,米国留学中に技術職員のシュミット氏が友人を連れて実験室に来たときに,ドイツ語で挨拶したものだから,その直後にドイツ語でまくしたてられておもちゃにされた。お客さんも笑っていた。でも,仲良くはなったと思う。
前に書いた笠原先生の授業も,新幹線(長い時間を見知らぬ人と過ごす)で隣に座った方が「歎異抄」の解説のようなものを読んでいたときにも,話しかけられても話ができた。国際関係論ってのはもう授業内容も覚えてないが,衞藤瀋吉先生と菊地昌典先生だった(とても不思議な組み合わせだね)・・・で,菊地先生からは毎週のように本を読めと書籍紹介がありましたよ。「夜と霧」が最初だったとは思うけど,それも含めて 5 冊くらいは読みましたね。授業内容とは関係は無かったと思うのですが・・・
ま,教養教育なんてのはそんなもんだろう。あるいは,意識の深いところに何か哲学的な概念や心情を植えつけるのが目的だろうと思う。成果を求めてはいけないが,そういった科目を無くしてはいけない。問題は,学生さんが興味も持たず(単位を取ることだけが目的で他人のレポートを写すなど)何も頭に残ってないことである。ちなみにスペイン語は習ったことは無いが,米国の清掃担当がスペイン語文化の方々だったことから,See you tomorrow. は「明日間に合わない」でいいことは知っているのだ。