2012年10月7日日曜日

単位はギリギリでいいけど聴講したら?

本学科には土木系の 3 コースがある。今年度の 2 年生のコース配属では,土木系構造・材料関連のハードウェアコースが定員割れをした。宣伝が問題なら教員側の問題である。ちょっと考える必要はありそうだ。
さて 3 年生である。数学のような基礎科目の場合であっても,3 コースの全員が聴講するとは限らない。基礎である。自分で取捨選択ができるものは自分の責任だから強くは言わないが,本当にそんな聴講の仕方でいいのだろうか。結局,例年の 2/3 くらいの受講生しかいない上に,例年単位が取れない学生さんは数名しかいなかったものが,今年度は 20 人くらいが落とした。ちなみにカンニングペーパー持込可の試験である。
構造系の授業は,もう構造系コースの学生さんしかいない。振動学つまり物理学の基礎科目でも,担当する教員が所属する構造系コースの学生さんしかいないように見える。今年度は特に少ない。大学というのは「学ぶ」場所であって「習う」場所ではないことは前に書いた。「学ぶ」ことは「単位を取る」こととは同義ではない。聴講することは単位を取得することとは同義ではないからだ。しかし,卒業単位取得の見通しがある程度立ったところで,自由な時間を作る傾向が,特にこの 10 年くらいで非常に高くなっている。例えば,水曜日を休日にするためにとか,午前中の授業を無くすように聴講科目を決めるのである。「学ぶ」ために大学に来ているわけではなく,「ゆっくり遊んで卒業して大学名で就職を楽に決める」ために来ているだけのようだ。だからきっと,現場に出て飯場のおっちゃん達と話をしていて,専門基礎的な技術用語すら知らなくて恥をかくのは学生さんの責任である。ガイダンスでは複数の先生が広く浅くまずは学ぶように指導しているのに・・・ざまぁーみろである。