2023年6月1日木曜日

大学は就職予備校か

 本日 6/1 が面接解禁だが,内定をもらっている学生がたくさんいることを問題にしているようだ。だが,大学では,そろそろ卒論や修論を始める時期だ。できれば 5 月の連休明けくらいには(順調な)就活は終わってもらっていないと,我々大学人にとっては困るんだが。同じように,就職説明なども,卒論や修論の発表が終わる 2 月中旬以降にして欲しいわけだ。つまり,学生が就活に集中できるメインの日程は 2 月中旬から 5 月の連休明けに限定して欲しい。・・・・と思っている大学教員は多いのではないだろうか。
 さて,今度はインターンシップ。土木分野では,もう 50 年以上前から学外実習といったような名称で,かつほぼ必修で実施していた「科目」だが,就活とは無関係だった。工学というのは社会にできるだけ早く役立つ成果を期待されているが,大学教育内容は基礎から始まるので,学生の頭の中ではなかなかそういう意識は生まれない。そこで現場に触れることで,大学での学びの意味と,将来への意欲を明確にして欲しい,というのが,このインターンシップ(学外実習)の意味だったわけだ。それが,来年度からはもう就職予備校のひとつの科目になる。しかも,我々のような,就活とは無関係な 1 ヶ月以上のものではなく,数日のような短期インターンシップ(現状で実際に行われている弊害の一つだ)の推奨に繋がっているようだ。もう大学は勉強する場ではなくなったんだろうなぁ。