2023年7月4日火曜日

イノベーションなんとか

 研究が進んでいないらしい。で,分野を決めて・・・という相変わらずのことしか出てこない。なぜ論文数が少ないか。書く人が少ないから。優秀な教員はたくさんいるだろうが,そのアイデアを一緒に検討して結果を出す研究スタッフが他国に比べてはるかに少ない。文科省の資料にもそう書いてある。なぜ博士課程の学生が少ないのか。博士号を取得しても就職先が無いから。在学中の経済的支援が無いから。
 前者の解決法は全く思いつかない。例えば建設業の場合は学士・修士はウェルカムだが,大手でも博士は要らないとおっしゃる。学問上ではなく実務上の戦力にするまでに時間と金がかかるからだろう。
 後者は,他国の真似をすればいいのではないか。研究費から博士学生の授業料と生活費を出すことだ。いつくかの大学や学部では試みているらしいが全額ではなさそうだ。学振の特別研究員は金額的には非常に美味しいが,極めて門が狭い。もし博士号取得者でもいいから採用したいという企業なら,その学生の奨学金も使途に含めた上で研究費として大学に助成すればいい。大学推薦とか教授推薦ではなく,ある分野の博士号取得者の予約制度みたいなもの。科研費も S とか A くらいなら,一人の博士学生分くらいは出せるんじゃないだろうか。50 年前の米国 PhD 留学先にいた日本人はほとんどが RA だったよ。