2011年10月8日土曜日

チェックというのは黒い四角

正規の大学職員というのはお役人さんである。教養ある人物である。近頃の出張書類等はすべてある会社製特定ソフト用の電子ファイルになっている。そこでは例えば支払い費目等を選ぶために,いわゆるチェックボックス(白抜きの四角)がある。つまりそこにはチェック(「レ」を左右反転して少し右に回転させた記号)を入れるはずなのであるが,その OS にはチェックが無いことから,実際にはそこをチェックすると黒い四角(黒で塗りつぶした四角)になる。そしてそのうち,大学の最下層のお役人さん達は,黒い四角をチェックと呼ぶのだと思い込むのである。
ある予算申請書を毎年のように書く。そこには予算の欄があって,例えば 10 円の鉛筆を 5 本買うことにする場合,「鉛筆:5 @ 10 円」と書けばいいのは火を見るより明らかなのであるが,ある種の上位役所からの例題に「×」が使っているものがあるため「鉛筆:5 ×@ 10 円」だったかな? のように,「@」と「×」を併用せよという修正命令が来るのである。丁寧に「@」の意味を説明しても,上からの命令だからとつっぱねられたので,こっちもつっぱねた。特に問題は起きなかった。起きるはずがない。
日本語の苦手な留学生からお役人さんに電話が来る。お役人さんは決して英語はしゃべらない。ゆっくりと何度も同じ内容の日本語を繰り返ししゃべっている。プライドがあるのだろう。僕らは日本人なのだと。フランス人だってフランス語を大事にするじゃないかと。もちろん総長は留学生を増やす宣言をしていてもである。結局,通訳をする学生や教職員が苦労するが,もちろん学生や教職員よりそのお役人さんの方が偉いのだ。あっちは公務員試験を合格してるしなぁ。困った。