朝日新聞の論説にまた田中某大臣の暴挙に触れて妙なことが書いてあり,大学を整理することには反対だと。この人は,大学にいる学生さんをもっと丁寧に教育してあげるのがまず必要であり,学生の質を上げる努力をすべきであると言っている。新聞捨ててしまったので確認できないが・・・最も陳腐なのは,高校の補習を大学でするのが当然という論理である。誰の責任でここまで「自ら学ぶ意欲レベル=大学での学習能力」を下げてしまったのか。田中某が主張している「大学のレベル」というのは「教員のレベル」であることもこの人には理解されていない。
また,学生の質が下がったのは,定員を割ることを許されない大学が,そもそも大学生としての資格を有していない者を入学させていることにあることも理解されていない。だから大学での補習が必要だと主張する。それは,高校生の人数が減っていることと,それに対して定員を下げることが許されないことにも原因にあり,また家庭で大学とはどういう学びの場所かという子供への情報提供(大学では大人の振りをしろという教育)が,大昔に比べて全くなくなっていることも原因であろう。
昨今の学生さんは,ものを教えてもらおうとする。宿題や試験の答を教えろと言う。自分で考えろと言いたい。大学のレベルで本人が理解できないものは,一生理解できるはずがないから,大学を辞めればいいのである。わかる範囲(実力)を拡げるのが大学での学習作業である。教えてもらってもこの実力は 1 mm も上がらない。それが,論説委員と多くの学生さんはわかってない。