2013年6月30日日曜日

ちょっとうれしい

    東大理学部の須藤靖先生は,東大出版会の季刊誌 UP(アップではない。University Press である。つまり,大学といえば東大だ! わが国全体に一つしかない「大学出版会」だ! というわけだ。なかなか東大らしいぞ。)に随筆を書いておられる。珠玉の文章が続くのだが,あるときアラビア数字に関連して興味深い文章が出された。僭越ではありましたが,僕がチュニジアの留学生から聞いた「もっともらしい」からくり(以前,このブログにも書いた)を須藤先生にメイルして,ご返事までいただいた。その後,この随筆+αが単行本になっていることを知り,特にそのαを読もうと購入したところ,僕のメイルを添付した図込みで引用してくださっていた。嬉しかった。
    しかし,季刊誌が面白い出版会というのもなかなかである。これは 30 年前に「図学」を教える羽目になって,学生のときの教科書がまだあったことから,東大出版会のその教科書を使ったことが発端だと思う。「図学」は数年で廃止されたから,教科書も売れず,東大出版会には何もメリットはないと思うのだが,UP はそれ以来送られてくる。先日の誌には,研究室の後輩の東大教授の難解な論文が載っていた。学内でアナウンスしたところ,約 2 名の先生に興味を持ってもらえ,コピーしてくださった。やはり腐っても東大か。秋入学を諦めたのは正解だと思うが。

2013年6月23日日曜日

ひちじゅうひちぎんこう

    福岡銘菓の「ひよこ」についての歴史が TV で流れていた。そのなかで,電話番号が確か「745」だったとのこと。これが「ひよこ」。この「七」に対して字幕が出ていて「福岡では『ひち』と発音する」とあって納得した。以前も書いたような気がするが,30 歳過ぎまで「ひち」と読んでいて,仙台の著名な銀行名もそう発音していたものだ。間違っていると言われても納得はしていなかった。それから同じ番組で,福岡(九州)人が丁寧に言いたいときに「ですね」を連発するのも納得が行きました。自分ではあまり意識をしてなかったとですがよ。鹿児島だと「ですがよ」になるかな?
    ところで,皆さんは本当に「ひよこ」好きですか。嫌いではありませんが,例えば,「鶴の子」を一緒に食べたいとか思いませんですか。あまりにもスタンダードな味過ぎませんですかねぇ。ま,味は人それぞれだからですが,福岡も「めんたい」とか「ひよこ」だけじゃなくて,「高菜」や「鶴の子」とか打ち出さんといけんとじゃなかですかねぇ。そうそう,「ない」を「ん」と発音する文化も西の文化らしかですねぇ。が,しかし(なんのこっちゃ),福岡からの最も喜ばれるお土産は大宰府の「梅が枝餅」なのだ!

2013年6月16日日曜日

字下げ

    相変わらず TV をながらでつけっ放しにしているが,ドラマ中に出てくる手紙とか公式文書のようなもので,段落字下げが無いことがよくある。小学校の先生に聞くと,きちんと教えているとのこと。昨今の学生さんの宿題・レポートでも同様だ。ま,一番最初の段落には字下げがあったとしても,継続する段落には無いことが多い。提出の仕方に字下げを付けるように書いてあってもそうなってしまう。何故だろう。
    インターネットの HTML の段落タグでは,確かに自動的には字下げが入らない。これはそもそもが外国語圏の規則だったからだろうと想像しているのだが。ということで,今回は字下げを入れてみた。
    LaTeX を使うことを教えても,強制改行コマンドを見つけた途端,それで段落を決めようとするからやっかいだ。何のために LaTeX を使っているのか。論理だけを考えて執筆できるのに,レイアウトをどうしても自分で触りたいのだろうか。ワードプロセサから LaTeX に乗り換えたのなら,その便利さに目覚めるはずだと思っていたのだが・・・

2013年6月9日日曜日

外国人の研究室を一括して輸入する

安*総理の提言ということになっているが,外国人教授を招聘するというのは生温いということで,研究室ごとごっそり輸入して,現在の日本人の研究室のいくつか(1500 人か?)と置き換える(日本人はリストラということ)構想があるそうだ。
ま,こんな雑用(運営のための委員会活動)の多い大学教員には特に米国の教授はなりたくないから,そのような候補を集めることは,ま,かなりの困難が伴うだろうが,この考え方はどこかおかしくないのか。
科学の発展とそれを担う人材育成を,日本人が日本人的な発想で行う場所が日本の大学ではないのか。そこに外国人の研究室を輸入して,もし雑用免除・資金は外国のをそのまま使っていいことにしたとして,それが何をどう変化させるというのか? 僕らがかつてやったように,単に留学するのとはどう違うのか? 外国人が国内で出した成果は「日本の成果」になるとでもいうのだろうか。そんなことをするくらいなら,国なり企業なりが外国の大学に研究費をごっそり配分したらどうか。必然的に国内にいては金のかかる研究ができなくなるから,留学するだろう。頭脳流出が嫌なのか。が,それ対応にこういう企画というのも意味不明ではないか。
やはり,不況等の解決できない状況に国が陥ると,くだらん教育改革が提案されるという,僕のおやじの言うことは正しそうだ・・・

2013年6月2日日曜日

お金持ちはケチ

毎年のようにもめるのが光熱水費の研究室分担の件だ。実験棟を共通化して今年が初めての分担になる。もめた。というよりも,ケチがまた頭を出してきた。一部の室で使用料金を取っている。その料金は,同様の施設を持っている研究所や学内他組織でも取っていることから,それを参考にして安く設定してある。同じ学科の利用では特にそうなるように設定されている。したがって,消耗品代実費に装置メインテナンスのほんの一部を加えたものを元に算定せざるを得ない。学内利用だから人件費は取れない規則だ。したがって,利用料金には光熱水費は含まれていない。
それがである。いざとなって負担の話を始めた途端,光熱水費は利用料金に含まれている「はず」だから,さらに負担する義務は無いと言い出した人たちがいるらしい。しかもその研究室は,外部資金等の研究費が潤沢にあるところだ。やはり金持ちはケチだ。で,その料金には光熱水費が含まれていないことを取りまとめの教授に伝えたところ,どうやらその教授が負担することになりそうだ。その教授も外部資金をたくさん持っているが太っ腹である。なぜそんな遠慮をする必要があるのかわからんのだが・・・金持ちにもいろいろいるようだが,概してケチだというのが大学での印象である。
で,技術部統括たちと話したのだが,このケチの研究室からの依頼には今後,光熱水費と人件費を上乗せして請求しようと考えている。