2012年3月31日土曜日

携帯電話と孤独死

仮設住宅でまた老人の孤独死だそうだ。友人に聞いたら,固定電話が無い世帯が多く,確認・通報システムが携帯電話には対応しておらず・・・ということだそうだが,携帯をお持ちなら,僕がおやじにやってもらっていることをすれば,少なくとも一日以内の差で生存確認ができる。それは,簡単ボタン携帯で民生委員に一日一回か二回電話をさせることだ。ただし通話の必要は無く,2 コールくらいで切るだけ。一方民生委員の方は,携帯かあるいは固定ならナンバーディスプレーにする。これで,その日に生きていたかどうかは民生委員は確認できる。
問題は電話が来ないときだ。うちのおやじでやっちまったことは,おやじが電話を忘れた日に限って,お隣から「電気が夜になってもつかないよ」という電話連絡があったときだった。耳が遠くて補聴器をはずしていたから,電話をしても玄関ベルを鳴らしてもわからない。おやじのわがままで鍵を誰にも預けていなかった。そこで警察に玄関を破ってもらったところ・・・寝ていた。笑い話で済んだものの,どんなシステムでも不具合はある。おかげで,仙台から鹿児島の警察に電話する方法を学んだ。仙台の 110 番さんには迷惑をおかけしたが・・・その後,鍵を友人に預けることをおやじもようやく認めた。

2012年3月18日日曜日

教育論は誰でもぶてて誰も正解が言えないの続き

学期毎の編入退学で問題になるものに,カリキュラムがある。学期毎に完結していても,その履修には順番があるからだ。留学中に学部 2 年生くらい用の複素数の初歩講義に座っていたことがある。どうしてだかは忘れたが・・・。一時間目が終わった時,これなら聞かなくてもいいかなと思いながら鉛筆をポケットに入れようとしたとき,一人の学生が質問の挙手をした。曰く「さっきから黒板にたくさん出てきた i(小文字のアイ)って何ですか?」だった。教師も驚き,ひとつ前の段階の講義を紹介した。ま,大学生が i を知らないことにも驚いたので覚えているのだが・・・
米国の場合は 4 年で卒業という固定でもないのだろう。だから,こういったシステムが活きていくことができている・・・・・・我が国は,大学は就職のための単なる通過点としてしか学生本人と父兄には思われていない。勉強する場所ではなくなっている。もはや何をしても無駄かもしれない。

2012年3月17日土曜日

教育論は誰でもぶてて誰も正解が言えない

朝日社会部の仲村和代氏が,「秋入学はいいことだが,秋だけ春だけがよくない。米国等のように学期途中でも入退学が・・」という趣旨(だったかな?)の論説を出した。もっともである。我が大学でもセメスタ毎に講義内容が完結する改革をかなり前に実施した。米国のように,『成績が 2 学期続けて「平均で良未満」ならその学期で無条件退学』とした上で他大学から各学期末に編入学できるのは,学生にとっても教員・大学にとってもいいことだろう。しかし,米国では入学試験が無いから学期毎の編入学ができる。また退学した学生を引き受ける他大学もあるのだろう,全く知らないが。
我が大学では,大げさに言うと毎月あるいは毎週入試がある。そのくらい多い。学部と大学院を合わせると,春入学試験に若干の秋入学試験・高専短大編入試験・推薦入学・留学生特別コース入試選抜・GCOE 等の専攻毎の入試選抜・AO II 期から IV 期の入試・学士編入学(残念なことに門戸を閉ざした学科があるが)と,既に 10 個ある。ほぼ毎月に相当している。特に学部の春入学のための試験問題作成は,まず素案を考えるのに一ヶ月間毎週末に徹夜をし,それから査読をして,印刷して間違いを正して完成させるまでが 4ヶ月くらいかかる。これを秋入学者に対してもやろうとすると,作題委員(誰でもやりたい仕事ではないことから集中する可能性有り)は一年中入試問題のことを頭の中に入れていなければならないという,異常な特異なストレス状態になる。間違いなくウツになるだろう。
しかし,学期毎の退学はお互いにとっていいシステムだと思う。これが僕が学生のときにあったら,今,こんな苦しい仕事はしないで済んでいるかもしれない。呵呵。

2012年3月11日日曜日

知らなかった

自分の不明を恥じます。失礼なことに,鶴田錦史氏が女性であることを知らなかった。学生時代に,お世話になった方に教えられて初めて「ノベンバーステップス」を聴いたとき,確かジャケットの写真でも男性だと思ってしまったし,30 年ほど前に鹿島建設配布のビデオをいただいて見ても気付かなかった。あの力強い演奏を見て・聴いて,ま,男性だわなぁと自己弁護をしたくなる。朝日の書評で初めて知り,あらためてビデオを見てみると確かに・・・失礼しまいた。
さて,武満徹の音楽。これはいい。緊張が続いたあとに急な弛緩が訪れて,聴いているこちらの心も優しくさせられる瞬間がある。「ガーデン・レイン」というのは,ブラスアンサンブルのためのピアニッシモな曲である。田園地帯の霧雨の静寂の中といって風情だが,この矛盾するような組み合わせの中で緊張と弛緩が発生する。とてもいい。

2012年3月10日土曜日

冷凍食品はすごい

東京大学出版会の PR 誌を愛読しているが,そのなかのとてもユニークな随筆で,冷凍の讃岐うどんがうまいという記述があった。うぅーむ。試してみよう・・・と近くのスーパーに行くと果たして並んでいる。買ってパッケージを見ると,中袋に入ったままチンするだけのようだ。別途,めんつゆで汁を作って食べてみた。なんと! 絶句に近い。うまかった。
震災で 3 日間だけ停電したが,その後もガスが一ヶ月以上止まっていたため,電子レンジをよく使ったし,そういう食品がたくさん売られていた。実はその前からも冷凍食品にはお世話になっていたのであるが,味の*の「チャーハン」と「餃子」は絶品だ。困ったことに量が多い。なぜ困るかというと,一食分をチンして食べたあと,残りも食べたくなってしまって,結局はチンしてしまうからだ。
冷凍食品というのは誠によくできている。豚まんやピツァもそうだ。生活習慣病の人間にとっては毒ばかりが並んでいて,それがうまいときているから大問題である。